ただのOLのブログ

オタク隠してる普通のOLが思うままに書いてる。あくまで個人の感想です

ミュージカル『ファントム』2019年大阪公演 感想

こんにちは。

やばいと噂の本公演を観劇しましたので遅ればせながらその感想を書きたいと思います。※相変わらずネタバレに配慮していません※
 

 

とりあえず一言でいうと「まじのまじで最高でした」。

 

公式サイト↓

www.umegei.com

 

ストーリーについて書きながらキャラクターや役者さん(少し)に触れていきたいと思います。セリフ等を書いていますが、ニュアンスです。正確ではありません。ご了承ください…。

  1. 演出について
     まず驚いたところが、劇場に入った(チケットをもぎられる)瞬間からパリでした。何を言っているか自分でも訳が分かりませんが、通常のスタッフの服装ではなく、本公演に合わせたものだったんです。最初は「知らない間に梅芸の制服がリニューアルしたのか」と全く気にもとめていませんでしたが終演後、プレゼント受付のところにスーツ姿のスタッフさんを見て気づきました。
    いろいろ調べると東京はより工夫があったとか。大阪はスペースの都合か何かで難しかったんでしょうね。それを見ると東京遠征しておけばよかったなと思います。
     そして、公式から開演前に客席演出があるとお知らせがあったのでそれに間に合うよう劇場内を気持ち速足で歩いていたら美しいキキララ姉妹(勝手に命名)に遭遇したり、靴磨きが始まったり、パリ市民の皆様のアドリブ満載のトーク。最初はどれもこれも私の理解が追い付かず「???!!?!?!!!」と混乱しましたが、とっても楽しい演出で大好きでした。DVD収録の時、どこからになるんでしょう?楽しみです。

  2. ストーリーについて
    以下、公式HPからの引用です。

舞台は19世紀後半のパリ、オペラ座
楽譜売りで歌手志望のクリスティーヌ・ダーエは、その歌声をオペラ座パトロンの一人であるフィリップ・シャンドン伯爵に見初められ、オペラ座で歌のレッスンを受けられるよう取り計らってもらう。
一方、オペラ座では支配人のキャリエールが解任され、新支配人のショレが、妻でプリマドンナのカルロッタと共に迎えられた。キャリエールはショレに、オペラ座の地下に幽霊がいて、自らを“オペラ座の怪人”と呼んでいることを伝えるが、ショレは解任された事への仕返しに怖がらせるために言っているに過ぎないと取り合わなかった。

オペラ座を訪ねてきたクリスティーヌを見たカルロッタは、その若さと可愛らしさに嫉妬し、彼女を自分の衣裳係にしてしまう。ある日、クリスティーヌの清らかな歌声を聞いたファントムは、ただ一人彼に深い愛情を寄せた亡き母を思い起こし、秘かに彼女に歌のレッスンを行うようになる。ビストロで開かれたコンテストで歌声を披露したクリスティーヌは、カルロッタに「妖精の女王」のタイターニア役に抜擢される。フィリップはクリスティーヌを祝福するとともに、恋心を告白。ファントムは、そんな二人の姿を絶望的な思いで見送るのだった。

初日の楽屋、カルロッタの罠にかかったクリスティーヌは毒酒により喉を潰されてしまう。客席からは野次が飛び、舞台は騒然となる。ファントムは失意のクリスティーヌを自分の住処であるオペラ座の地下へ連れて行く。しかしそれが、やがて彼を悲劇の結末へと向かわせることになる―。(公式HPより)   

 
(いろいろ不慣れでここから下からレイアウトが変わります…。すみません。)

 その後のストーリーとしては、ファントムの出自、オペラ座幽霊伝説の謎が明らかに。それらを知ったクリスティーヌはファントムに一旦慈愛の情を向けますが受け入れられず拒絶する。ファントムはオペラ座の破壊を実行しようとするも失敗、実の父ゲラールに撃たれ死亡(また推しが死んだ)、という流れです。
  
 あえて端折りまくって書きましたが、とにかく「ぼくのかんがえた最高のバッドエンド感」がすごい。ただ、バッドエンドと言っても、いわゆるメリーバッドエンドじゃないかと思います。泣きまくりましたけど。
  
 ファントム(エリック)は不幸な過去を送ってきました。そんな中でずっと求めてきた母のような歌声のクリスティーヌと出会い、たくさんの"はじめて"を経験します。また、「何かあればあなたの手で」と会話していた実の父ゲラールの手で致命傷を負い、今までずっと求めてきた人の腕の中でエリックの大切な曲「You are music」を共に歌いながら事切れることができた。エリックからすると幸せな最期でありハッピーエンドのように思います(微笑んでたし…)。クリスティーヌ、ゲラール(もちろんシャンドンも)にとっては救いのない最悪の終わり方でしょうが。
 でも正直ゲラールはエリックのあの呼びかけには応えちゃうよねぇと誰目線なのかわからないことをしみじみと思います。無理だよあんなに息子感出されちゃ…。ただ若かりし日のゲラールがダメすぎる。それがわかるまでは「悲劇って少しの勘違いから始まるよね…」とか思ってましたが、一瞬で原因お前かい!!!!とイラっとしてしまいました。
  
 今回たまたま知り合いが同じ公演を見ていてので感想を言い合ったのですが、お互い「(ストーリー)重すぎない…?」でした。加藤さんの出演されるものが大体死ぬか失恋する切ない、悲しい物語が多いように思うのでそのあたりの加減がよくわからなくなっているのですが、今回重かったですよね???(混乱)

 

  3. キャラクターについて(ほぼ9割方怪人)
  今回の怪人像は本当に予想外でした。最初の登場シーンで声が低く威圧感があったので、てっきりその方向かと思いきやその後のセリフが「どうして僕の許可なしで人を地下に下ろしたの!!」「(ゲラールに対して)……入って」
 
 ”ただのヒキニートのそれやんけ!!!”

 そして他人へのおどおどとした話し方、自信なさげに丸まった姿勢、興味のある話題への饒舌さ・積極性、、、どれもこれもオタク要素しかなく(観劇中黒歴史を思い出しかけて大変だった)、でも本人はそういうイメージがないと思うのに違和感ゼロだったのでただただすごいと思いました(語彙力)。特に一幕のゲラールとのやり取りの時、言葉が悪いですがクソニートに思えて、は〇るのトびらのニートVS母親を思い出してしまうぐらい。何か参考にされたんでしょうか。
 今回のエリックのキャラクター、とても好きです。ですのでクリスティーヌに素顔を見せたら逃げられてしまって、おそらく客席の心が一つになった場面では、後ろの方が思わず「ひどい…」と漏らした言葉に「ほんまそれ」と返しそうになりました。それにゲラールにもムカついてしまったし…。エリックは優しいよ…。あとバラを1本渡そうとした一途さも良いです。だからこそ本当のハッピーエンドも見てみたいけど可能性が感じられない、辛い。

 キャラクターで言えば、エリアンナさん演じるカルロッタも好きです。嫌われキャラほど仲良い夫婦率高いですよね。劇中ではすごく嫌われていましたけど、私は「自分の夢を実現するためになりふり構わず使えるものはすべて使っていく」姿勢が一貫性があって見ていて気持ちよかったです。そこまでなかなかできませんもんね。実際仕事で関りがあったら顔を顰めるかと思いますが(笑)。あと、どの曲も好きなのですが、カルロッタの「全部私のもの!!」な曲が特に好きです。よかったなぁ~。

 

 変わらず今回も行ったり来たりで読みづらい文章だったかと思いますが、このあたりで終わりたいと思います。12月でバタバタしており、少しずつ書いたものの遅くなってしまいました。なんとか年内に投稿することができてとりあえずホッとしています。
 本年も楽しい公演、ライブを拝見することができ、楽しい一年でした。来年も変わらず、楽しい活動を無理のない範囲で追いかけていきたいです。このブログを見てくださっている方もよいお年をお過ごしください。